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専門性を自己に含めない

専門性を自己に含めない
Photo by Marc-Olivier Jodoin / Unsplash

最近自分の専門性はプロセス周りだという認知が生まれているような気がしている。そんなことないはずなのに。

そう感じた理由としては、プロセスに対しての課題感で、それがスクラムに関係するものであった時に少し否定(もしくは攻撃?)のように感じてしまい、少し防御的コミュニケーションになってしまっているタイミングがある(これを認知している時は声のトーンがいつもより少しだけ低かったり、笑顔が少なくなっていたりする。リモート会議はセルフビューが見えるので自己観察がとても簡単である)

じゃあまあ、なんでそう感じてしまうか、というところが気になるようになる。

以前似たような感覚を持ったことがある。それはコードレビューを受け始めた頃の時のことである。

コードレビューを受け始めた時はコードレビューは怖かった。自分の弱さ、不完全さを曝け出すことになる上に、丁寧にフィードバックコメントまで付いて「正解」を提示される。「好み」の問題が始まった時なんて地獄で、「なぜそっちの好みに合わせなきゃいけないんだ...」とさえ思った時もある。

とはいえ、不完全さを持ちつつも自分の専門性として専門学校で磨いてきたスキルであるし、競技プログラミングでそこそこ書けるように努力をしたつもりだし、ある程度の自信は持っていた。更に独自性を出そうとユニットテストも人一倍学習して、今は邦訳も出て目を通す人も多いが「単体テストの考え方・使い方」もがんばって英訳のやつをDeepLに1ページ1ページ翻訳をかけつつ読んでいた。

そんな状態で専門性をある程度持っているつもりだった。だからこそレビューを受けた時に(特にユニットテスト部分あたり)に自分の思想と異なるフィードバックがされると否定された気持ちを強く感じてしまった。(そういえば、あの時熱弁したけど1ミリも伝わらなかったな...)

ここに今近い状態だと思っている。プロセス(スクラム)と自己の境界が曖昧になってしまっている。自分はよりユーザーが幸福になれるプロダクトを作れるように、そんなプロダクトを作る人は楽しくて仕方がないように、そんなプロセスだと感じてスクラムに心惹かれ、自分の時間やお金を投資してきた。他のベテランよりは少そうだが...。

この自分の人生の価値観の根幹に近いスクラムに対して、表面的な部分だけ見て否定されてしまうのが酷く苦しい時がある。基本的にはスルーしてしまうが、効くときは効いてしまう。そして、それはAI Agentがベースになってきた今の時代は更にその頻度や槍先になる時は多くなった。

事実、AIの進化は激しく、AIなしの時代のプロセスとAIありの時代のプロセスは前提が大きく異なり、AIなしの時代のプロセスの経験則は一部くらいしか役に立たなくなる。知り合いの技術顧問をやっている人はもうAI Agent Teamを形成して、そこに自己修復(自己改善プロセス)を実行させて、AIの中だけで改善行動を行わせている。つまりアジャイル的な自己改善プロセスをAIだけで完結させてしまっているのだ。

AIを考慮した組織論の話も読んでみたが、今後はAIワークフローを整備するのがメインの役割になってくるのかな、とか少人数化した職能横断型チーム(Sales, PdM, Dev, Des, CS, Mrk)をファシリテートしていくようになるのだろうか...。

そんなことを考えてたら「ユーザーに役立つプロダクトを作り、それを作る開発者は最高に楽しい」という自分が大切にしてきた価値観は今後成立しない気がしてきた。

顧客フィードバックを元に、ファクトからインサイトを抽出し、そのインサイトから大方のソリューションの方向性を決めて、複数のソリューションの方法をフィードバックを来れた顧客に聞きにいき(ここが人間の仕事)、それを雑にAI Agent Teamに作ってもらう、そんな世界ができてしまうのか。

僕は人のために役立てることが嬉しかった。自分が丹精作ったものがその人の苦しさや辛さを解消して喜ばれるのが嬉しかった。だけど今後はそれが「需要があるもの」に対して高速でAIを使いこなしながら提供していく未来がくると考えると...かなりビジネス的すぎる。(今もそうなのかもしれないが)

おそらく自分はモノづくりはそんなに好きではないのだと思う。他人の役に立てることの方が嬉しく、そしてそこの見返りに感謝は必要なく、みんなが幸せそうにしていれば満足だと感じるのだと思う。そのための方法が「プロダクトを作り、提供する」ということだっただけで、モノづくりが好きなのではなかったんだなという結論に辿りついてしまった土曜日の夜だった。そういった面でもエアコン設置業者は結構マッチしていると思うんだよな...。